兼業主夫記

男児3人&ADHDの配偶者との日々

病院or助産院

昨年、3人目の子供が産まれた。

 

子①②は病院での出産だったが、今回は引越をして近くにあったということもあり助産院での出産を選択した。(東京の病院での出産費用の高さにビビったのもある…)

 

配偶者はもともと自然派で、西洋医学よりも東洋医学に親しんでいるため以前から助産院での出産に興味はあったそう。ただ前回前々回の出産時は近隣に助産院自体がなかったので、選択肢に挙がらなかった。

 

それまでの自分の助産院のイメージだが、正直言ってイメージがない…というか病院と何が違うのかわからなかった。

医療機関ではない」というのは理解していたので、切ったりなんだりというのはやらないんだろうなとは思ってたし、いざ緊急事態の際にどうするのかというと、「きっと提携の病院とかあるんだろうな」となんとなく思ってた。(事実そうだった)

 

この「医療機関ではない」というところが配偶者にとっては大きなポイントだったようで、以前の出産は病院だったので当然のように出産時に会陰切開があった。(お股をはさみでチョキンだ。恐ろしい)

 

産後、1番ダメージを引きずったのがこの会陰切開の傷だったらしく、「もう絶対にやりたくない」と言っていたので、切開のない助産院はそういう意味でも理にかなっていた。

 

結論から言うと、助産院での出産はとても良い経験だった。

病院での出産が悪かったのかというとそんなことはないが、やはり病院は病院なのでドライで事務的な対応だった。そこへ行くと助産師さんやその他の産院スタッフさんたちは非常に親切で、じっくり身体のケアをしてくれ雑談交じりにいろいろな話をしたり聞いたりしてくれた。わたしのことや子供たちの話も聞いてくれるので、育児全体についてカスタマイズされたアドバイスなんかも自然にしてくれた。

 

そうでない産院もあると思うが、うちがお世話になった助産師さんは検診や産後ケアに自宅まで来てくれたりもした。産前産後の母親は体調がかなり不安定なので、これは助かった。

希望があれば出張費は掛かるものの自宅での出産もできるとのこと。うちは狭いしマンションなので環境的にそれは無理だったが、より自然な状況で出産をしたい人には良いと思う。

 

お世話になった産院は助産師さんの自宅で、出産場所は普通の和室にふとん。今回は結果的に隣のおうちを借り上げている産後替え用の建物でベッド出産になったが、いずれにせよ普通の戸建て。非常にリラックスできる環境で、立ち合い中の子①②はゴロゴロしながらマンガを読んだりゲームをやったりしていた。

病院はどうしても冷たい印象で緊張してしまうので、リラックスできる環境は貴重だと思う。

 

別の助産院で出産をした知人は違ったようなのでこれも産院によるとは思うが、ここの助産院はコロナ禍に於いても家族を尊重して、子供も含めて全員立ち合いOKだった。

 

子②は自分の母親が苦しむ様子に怖くなってしまったのか赤ん坊が産まれる直前まで別室に逃げていたが、出産の神秘に興味津々だった子①はド正面から(!)ガン見。「絶対立会派」のわたしとしては非常にうれしい部分だった。

 

出産の現場ははっきり言ってかなり壮絶なので、これを間近で見ているかいないかで「母親」というものおよび出産というものに対するリスペクトが全然違う。わたしには絶対あんな事できないので、そういう意味でわたしは配偶者に頭が上がらない。

これは全夫が経験すべきだと思う。(人によっては夫の立ち合いNGという妊婦さんもいるようなのでそれは仕方ないが)

 

出産の体制、今まで病院でしか見てなかったから仰向け一択かと思ってたけど、ふとん/ベッド、仰向け/四つん這い/横向き等々いろいろあるようで、産婦が一番楽な体制に都度都度変えていた。

とにかく助産師さんが産婦本人のフィーリングを尊重してくれるので、すごく自然で楽な出産ができたらしい。

もちろん助産師さんは何もしない訳ではなくて、その産婦の意向を最大限良い方向に向かわせる手助けをしてくれる。あのプロイズム全開の措置、めちゃくちゃかっこ良かった。

 

そういえば産後のごはん、美味しそうだったなぁ…

病院のごはんも他の科と比べると良いものが出ていたが、産院は食べ物の好みや身体の状態を見て必要なごはんを考えてくれるので、とにかく美味しかった=身体が喜んでいたらしい。

産後の回復に食事は超重要なので、これもありがたい。

 

退院後の自宅での食事は、助産師さんに教わった産前産後向けのレシピ本を買って作ってました。

 

うちは3人目かつ出産が非常にスムーズだったこともあって、出産翌日の午後に退院。

その後も何度も経過観察に来てくれて、本当に安心した。あの助産師さんことは一生忘れないと思う。

 

妊婦さんの体調や体質、胎児の状態によっては病院でしか出産ができない場合もあるだろうし、いくら提携の病院があるとはいえ緊急事態はあると思うので、そういう人は病院の方が安心して出産ができると思う。

しかしそうじゃない場合は助産院での出産、より自然な出産体験も選択肢に入れてもいいんじゃないかなと思います。

 

(※2023/1/1の日記を2023/1/12に転記)